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ボランティア体験記
「海外で歯科活動に参加して」

天田光奈さん・歯科衛生士 (第35回SCHECカンボジア支援活動 19年11月参加)

 私が海外ボランティアに興味を持ったのは、若い頃に看護師になった友人がいてその友人が海外ボランティアに行ったことがきっかけでした。看護師のボランティアがあるのはそこで知っていましたが、歯科衛生士でそれが出来る事を私は知らず、この度SCHECの活動に参加するきっかけになった先生にお話を聞くことができ、是非参加してみたいと思った次第です。
 
 子育てもあり、海外ボランティアは諦めていた私ですが、我が子も成長しSCHECの歯科診療に携われると言うご縁をいただき、思い切って初参加することにしました。
 
 丁度、我が子と同じくらいの年齢の子供たちが通う学校での歯科診療とブラッシング指導ということで、カンボジアの子どもと日本の子ども、同じくらいの年齢でどのくらい様子が違うのか?というのも、とても興味がありました。
 
 カンボジアの中学校に行くまでの道、見渡す限りの広大な土地とゆっくりと流れる時間。
 舗装された国道を脇にそれると急にガタガタ道ですが、そんなところにふと学校があります。
 学校の運動場に機材やユニットを広げ、まさに青空診療です。あるもので出来る限りの診療をする、それを求めて来られる地域の方々や生徒達、診察やスケーリングが終わった後の感謝の表情など、微力ながらお役に立てている実感を得ることができました。
 心残りがあるとすれば、ブラッシング指導にもう少し時間をかけたかった事、歯科班だけではなく井戸掘り班の方々やカンボジアの若い世代にももっと歯科の予防についての理解を得て貰えるよう歯科チームの衛生士も努力を重ねていかなければと思いました。
 
 日本は発展していて物が溢れ、子ども達も恵まれていて、しかしその発展が故に、この先の将来AIに仕事を奪われていく可能性もあり、伸び代が少ないのでは?という不安が正直あります。
 それに比べ、カンボジアはまだ発展途上ですが、子供達のキラキラした笑顔や瞳、広大な土地を見ると、まだまだ伸び代が沢山あると感じました。
 幸せのハードルがあるとするならば、きっと日本の子供達よりもカンボジアの子供達の方がクリアしていくハードルが沢山あり、達成感や充実感が味わえ、実はその方が幸せなのでは?と思ったりさえしました。
 
 どちらが幸せだったかの結果が分かるのは、もっともっと先の話かもしれませんが、昇る朝陽も沈む太陽もビルの隙間から見る日本と地平線の彼方のそれを見ると、将来の可能性があるのはもしかしたらカンボジアの方なのかもしれないなと思ったりさえしました。
 
 この歳になっても自分の中の世界観が変わるほど、この目で見て感じることが出来た事、まだまだ私もやれることがある。何かを始める事に年齢など関係ないと実感できた毎日でした。
 この様な経験が出来たのも、実績を作り上げてきた方々のおかげだと思い感謝しております。
 私も、微力ながら来年以降も参加していきたいと思っております。
 若い衛生士さん達は私の歳までまだ後何年もあって若い時期にこう言った活動に参加でき羨ましい気持ちも正直ありますが、きっと私にとってのベストの時期は子育ても落ち着いた今だったのではないかと思っています。
SCHEC