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活動レポート
第10回SCHECカンボジア支援活動報告  07年4月
 07年4月24日から29日までの第10回目となるカンボジア支援活動も無事終えることができました。今回は13名の参加者を得て、昨年11月に着工した簡易水道と70本の井戸を視察してきました。4月のカンボジアはとても暑く、気温は優に30度を超え、体感温度は40度といっても差し支えないくらいです。今回は8歳のお嬢さんもお母さんと一緒に参加しましたが、当初の心配をよそに元気に活動してくれました。
▲井戸から出るきれいな水に興味津々
新たに寄贈した70本の井戸を視察しました
 今回はシェムリアップの町を通り抜け、国道6号線をプノンペン方面に約100km向かったシェムリアップ州チクレン郡ロベンルセイ地区タオン村で合計70本の井戸を寄贈しました。
 視察の際には約20本ほどが未完成のままでしたが、これは4月がカンボジアの正月にあたり、中旬の10日間ほど、井戸掘り作業がストップしてしまったことと、水の出にくいところが多く、1本の井戸を掘り当てるために2、3箇所掘り直したところがあったためとのことでした。今回もみなさまよりご寄付いただいた文房具などを村の子どもたちに配りながらの視察となりました。
▲勢いよく飛び出す水を見て何だか嬉しそう
ついに簡易水道が完成。視察に行ってきました
 この度、シェムリアップから70kmほど離れたチクレン郡サンバーイ地区ピアックスピアー村で総工費約200万円をかけ建設中だった簡易水道がついに完成となり、視察を行ってきました。
 当初336世帯、1560人(子どもの数600人)を対象に水を供給する予定でしたが、井戸を掘り当てるまでに3、4箇所の掘削が必要だったことなどから、費用が足りなくなり、当面は150世帯が対象となりました。水の供給は農家の多い西方面に朝7時半から9時半まで2時間、反対の東方面に7時から7時半までの30分、その他、距離の遠い場所に9時半から12時半までと決めて行い、午後に貯水するとのことでした。サール・ボーンキムさんという男性が簡易水道管理委員長として管理の責任を負いますが、発電機に必要な月に10ドルから20ドルほどかかるガソリン代は村の人たちがみんなで負担するとのことでした。
 今後も、井戸堀り支援事業と併行して、地形的状況などにより井戸では安全できれいな健康面に配慮した水の供給が難しい地域を対象に簡易水道の建設支援も行っていく予定です。
▲一人でも多く学校に通えることを願います
新たに小学校1校と
SCHEC初の中学校の校舎建設に着手しました
   今回、新たに小学校1校と、SCHEC初の中学校建設に着手することとなりました。小学校は、05年11月に「プローン・サンキム小学校」の建設でご尽力いただいた専修学院の伊藤典男会長が、その折に村人たちと交わされた約束を実現してくださったもので、同じ場所に「専修学院校舎」として建設することになりました。生徒数が多いために、当初よりもう1校舎要望されていたもので、2年越しのプロジェクトとなりました。
 中学校は大分県の県会議員、梶原九州男氏が議員生活20周年を記念して寄付してくださるものです。昨年11月に現地視察をしたときに、「小学校を卒業しても通える中学校がない」と中学校建設の陳情を受けていました。カンボジア国会議員でSCHECのパートナーのシアン・ナム氏が1教室寄付してくださることになり、6教室の中学校となります。

▲学校建設は村人たちみんなの願い
 しかし同じく昨年11月に視察しました、さらに25km奥に入ったポンロールー地区プレイチカー村の小学校については現在、まったく建設の目途が立っておりません。木の枝が張り出した密林の中の細い道を分け入ると、漸く小学校にたどり着きます。とてもマイクロバスが通れるようなところではありません。椰子の葉で葺いた教室の小学校で、ほかにラウォック村やサップモアン村の子どもたちも通います。生徒数は1年生が2クラスで109名、2年、3年は1クラスずつで、それそれ58名、50名です。1年生から3年生までで、まだ160名が学校に来られない状態といいます。先生は2人ですが、その一人、22歳の女子教師、ディ・サヴィーンさんは、村人たちが建ててくれた小学校に隣接する家に住み、夜は用心のために子どもたちが交代で寝泊りするとのことでした。
 この小学校を建設するためには、まず資材を運ぶ道路から整備する必要があり、そのためには11月から4月の乾季の間に土木・建設工事をしなければならないとのことでした。 まだまだ時間はあります。みなさまのご支援を賜り、SCHECとしては来年の3月の完成を目指したいと思います。
 今回の活動でSCHECが寄付した井戸の合計は813本となりました。これもひとえにみなさまのご理解とご支援の賜物と厚く御礼申し上げます。
 また、この度、新しく理事に就任されることになった吉田稔様の個人事務所に、SCHECも第2事務所として同居させていただけることになりました。これを機に、会員相互の交流をいっそう深めていただき、みなさまのお知恵をお借り致したいと思います。
 次回の活動は、11月21日から25日(第11回)を予定しています。
 昨年に続き、およそ50名の参加を得て歯科診療活動を行い、また井戸掘り事業も進めてまいりますが、小学校と中学校も完成する予定です。
 SCHECはご存知のように、財政基盤はまだまだ脆弱で、みなさま方のご厚意、ご協力を仰ぐよりほかはありません。何卒、今後ともよろしくお願い申し上げます。
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