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活動レポート
第13回SCHECカンボジア支援活動報告  08年11月
 SCHEC13回目となる2008年11月のカンボジア支援活動も、歯科グループ57名、井戸・学校視察グループ34名、総勢91名の参加を得て、20日〜24日までの日程で、無事終えることができました。
▲1000本達成を記念して井戸掘りにチャレンジ
▲井戸を囲んで参加者全員で記念撮影
1000本達成を記念してみんなでハイ、チーズ!
▲これからも安全できれいな水を届けます
ついに井戸1000本目の寄贈を達成!
 井戸は、例年以上のご寄付をいただき、今回だけで103本の井戸を掘りました。これで、合計1069本の井戸を掘ったことになります。1000本目の井戸は“SCHEC CELEBRATE 1000 WELLS“と題して、参加者全員で記念写真を撮り、手掘りの井戸掘り体験をしました。

 国道から10km以上入ったルセイローク村では、庭先の濁った小川の前に50cm四方の小さな穴を掘り、小川と同じ濁った水を使っている有様で、気休めにもなりません。雨水を溜める水瓶も買えないようでした。国道沿いの、一見豊かになりつつあるかに見える村を見ているだけでは分からない貧困地帯がまだまだ取り残されていると感じたものでした。

 さて、大きな成果を実感することのできた活動となった一方、今回の支援活動に先んじて、11月上旬、NHKの『クローズアップ現代』で、カンボジアの井戸からヒ素が検出、被害者が出ているとの報道がなされました。

 これに際し、これまでご寄付いただいた方たちや会員からもSCHECの井戸は大丈夫かと問い合わせが数多くありました。あたかもカンボジア全土から、しかもすべての井戸からヒ素が検出されるかのような報道だったために動揺が広がったものと思います。

 しかし、番組や国際機関の資料によりましてもSCHECの活動しているシェムリアップ州は「自然由来」(ヒマラヤ山脈に自然に存在するヒ素が溶出してメコン川流域に点在する)のヒ素がほとんど検出されたことのない地域と出ていました。ヒ素の検出地域はメコン川流域や下流の南部の方に集中していたと思います。

 SCHECとしても吉田理事を始め、手分けして関係方面に当り、梶原九州男・大分県議の紹介でドイツ製のヒ素検査キットを買い求め、今回井戸を掘った地域の6箇所で検査をしました。結果はいずれも「ヒ素ゼロ」の値を示していました。

 とはいえ、これからも安全対策に万全を期すため、今後は井戸掘り予定の地域でサンプリング調査を行い、ヒ素が検出されないことを確かめた上で掘り進めることとなりました。 そのため、ヒ素検査キットの使い方を現地の担当者に覚えてもらい、一緒に検査をしてきました。これまで以上に面には留意して活動にあたって参りますので、今後とも変わらぬご支援とご協力をよろしくお願いいたします。
▲治療希望者が殺到して長蛇の列ができました
▲通訳を介し、患者さんに症状を確認
1200名を超える診療と
恒例の歯科検診を実施しました
 11月21日から24日まで4日間にわたる歯科診療活動では1200人を超える村人たちを診療いたしました。1日目はシェムリアップ市内から西へ18km離れたプア郡プア地区プラヨット村のテア・バン小学校で438人を診療しました。これまでで初めての地域です。2日目は40km東へ離れたチクレン郡ルセイローク地区プーム・オー村のプーム・オー小学校で321人、3日目63km離れたチクレン郡カンポンクデイ地区カンポンクデイU村で362人、4日目は昨年に続き、8km西へ行ったプア郡テクビール地区ソンダン村のソンダン小学校で半日行い、108人を診療しました。予想外の患者数に、途中で医薬品が足りなくなり、大わらわの場面もありました。

 また、22日には歯科医師、歯科衛生士の方10名ほどがこれまでに引き続き、バンテアイスレイ・サンキム小学校、コックトロックルー・サンキム中学校で生徒数それぞれ151人、123人の歯科検診を行いました。
▲赤土の道路を抜け、校舎建設地へ向かいます
▲村人たちも全員参加でお祝いです
▲新たな校舎の建設で就学の可能性がさらに広がります
タトイ・サンキム小学校と
ルセイローク・ヒトミ・サンキム中学校の
開校式典に参加しました
 学校建設事業では、小学校と中学校の2校を建設することができ、大勢の生徒や村人たちが参列するなかで、開校式が盛大に執り行われました。

 21日は大宮シティロータリークラブのみなさんが創立10周年を記念してご寄付くださったタトイ・サンキム小学校(5教室)でした。 市内から60km、国道6号線から40km離れたアンコールチョム郡チャチューク地区タトイ村の小学校で、タトイ村、コク・クバット村、ドンミアウ村の3村から約250名の生徒が通学します。

 22日はさいたま市在住の内村美津子様がご寄付くださったルセイローク・ヒトミ・サンキム中学校(5教室)の開校式でした。市内から60km国道6号線を進み、さらに赤土道路を10km近く入ったチクレン郡ルセイローク地区ルセイローク村の中学校です。

 式典では、小学生の男女生徒が民族舞踊やアプサラダンスで歓迎してくれました。校名の「ヒトミ」の由来は、内村様の、29歳でお亡くなりになったお嬢様の名前です。結婚のために貯めて来られた資金をご寄付いただいたものです。 「瞳の分まで生きて、楽しく勉強し、お友だちをたくさんつくり、この学校でよい思い出をたくさんつくり、社会に出て活躍してください」。

 内村様のご挨拶の間、生徒や村人たちは神妙な面持ちで聞き入っていました。
 今回も東京・杉並区の中学生のみなさんには家で余った歯ブラシやボールペンをたくさん集めていただきました。また、会員の方の伝で、株式会社ライオンからも1500本以上の歯ブラシをご寄贈いただきました。歯科医師の関田理事からは高額の歯科機材をご寄贈いただきました。その他にも、みなさまのご厚意に負うところが多くありました。本当にありがとうございました。どうか今後とも、みなさまのお力添えを是非とも賜りたく、改めてお願い申し上げます。
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