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定期的な歯科治療と口腔衛生の向上が健康と未来を約束します
歯科医不足が深刻です
 ポル・ポト政権下での知識人を中心とした大量虐殺の影響は、カンボジアの歯科医療に深い傷跡を残しています。現在、歯科医はカンボジア全土でわずか300人ほどです。SCHECの活動の中心地であるシェムリアップ州では、人口70万人に対しわずか数十人のみです。未だその絶対数が不足しているため、歯科医の治療を受けられる機会はほとんどありません。さらに農村では歯1本の抜歯に約10ドルかかり、農民の1ヶ月分の収入と同額のため、金銭的な面においても治療を受けることが難しいのが現状です。
▲猛暑のなか野外での歯科診療活動

 この実情を踏まえ、SCHECはNPO法人化する以前から歯科診療活動を行ってまいりました。00年、100人の中高生を診察した第1回を皮切りに、法人化した02年から年1回のペースで、志に賛同してくださった歯科医師、歯科衛生士、ボランティアの方々とシェムリアップ周辺の農村に入り、診療活動やブラッシング指導を行ってきました。
円滑な支援を阻む、劣悪な医療環境
 しかし経費の制約上、治療に必要な器具・医薬品を揃えるのも難しく、また農村という医療環境の劣悪な場での治療には難しいものがあります。

 03年11月の歯科診療活動に参加してくださった日本歯科大学病院講師・石垣佳希医師は現地の歯科事情についてこのように答えてくれました。「実際参加してみると現地の歯科事情は予想以上に惨憺たるもので、虫歯を持つ人が非常に多い。必要最低限以下の器具と、市内でなんとかかき集めた薬剤を手にし、水も電気もない場所での青空診療で患者さんを治療しました。
▲診療の準備も自分たちでやります

 終わったときにはそれなりの満足感がありましたが、ある種のジレンマにも苛まれました。それは限られた環境下での治療のため、日本ではあたり前の保存治療が施せず、多くの歯を抜歯せねばならなかったことでした。歯ブラシの習慣もないこの街で歯科衛生を普及させるためには、まだまだ何十年もかかることでしょう。」

 また、他の医師の方からは、「抜歯治療に頼らざるを得ないといっても、もちろん全部を抜いてしまうわけではなく、虫歯になっているところは柔らかくなっているので可能な限りそこを削り、詰め物をして処置することもあります。しかし、それでは手に負えない虫歯が非常に多く、そのような場合に痛さを取り除くには抜歯しかありません。

 患者さんたちも、金銭的な事情で歯医者にかかれない人がほとんどで、今日この機会に痛い歯を抜いてもらわないとずっと苦しんでいくしかないと思い、すぐに『この歯を抜いてくれ』と言います。日本ではありえないことですが、6歳の子の永久歯を抜かなければならなかったときは、複雑な気持ちになりました。ひどい虫歯で、『痛いから何とかしてくれ』と訴えられれば、もう治療としては抜くしかありません。」との感想をいただきました。
これからは抜かない治療が目標です
 このように現地での歯科診療活動にはまだまだ厳しい課題が残されています。それでも活動の度に500人以上の治療にあたってきた実績とともに、確実に子どもたちにブラッシングの習慣が根付いてきたという感触を毎回強く感じます。

 今後は既に診療活動を行った地域での経過確認と、抜歯に頼らない保存治療も行う予定です。健全な歯は健康の源といいます。カンボジアの口腔衛生向上のため、これからもSCHECは定期的に歯科診療活動を行ってまいります。
▲現地小学校でのブラッシング指導の様子
現在までの診察累計人数(2007年4月現在)約2,100人
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